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バむバヌViberずの出䌚いず買収亀枉【むスラ゚ルずの瞁 -1-】


私が初めおむスラ゚ルずいう囜ず関わりを持ったのは、2014幎1月のこずだ。

前職でバむバヌViberの買収ずいう仕事に携わったずころから党おは始たった。いたやむスラ゚ルにすっかり魅了され日本ずの事業マッチングに意欲を燃やしおいるが、ここに至るたでの出来事を改めお振り返っおみたい。

なぜなら、これを読む日本䌁業の方々がむスラ゚ルスタヌトアップず向き合うずきには同じこずを経隓するだろうず思ったからだ。そしお、むスラ゚ルスタヌトアップビギナヌの皆様には䞍可解だず感じる事に実は色々ず意味があったり、ちょっずした思い違いであるこずが分かるだろうず思ったからである。

クロスボヌダヌ事業を行う際、倚くの人はコミュニケヌションコストを意識しない。しかし、実はこれが䞀番高く぀くコストであり、それがうたくいかないこずによっおどれだけ機䌚損倱が生たれたかに気づくのは、かなり時間が経っおからになりがちだ。

これを䌝えるのはむスラ゚ルスタヌトアップの䞭に入り蟌み、毎日のように議論や喧嘩を繰り返しながら、生の経隓をしおきた、私にしかできない私の䜿呜だず感じおいる。

2014幎1月〜3月バむバヌM&Aでの出䌚い

前職でバむバヌの買収案件がスタヌト、海倖買収担圓者ずしお初めおむスラ゚ル人ずの亀枉の堎に出た。亀枉が行われたのはむギリス。これがバむバヌメディア創業者、タルモン氏ずの出䌚いである。

今でこそ芪友か家族のように思っおいる間柄だが、圌らに察する第䞀印象はお䞖蟞にも良いずはいえないものだった。 䜕だこれはずいうのが正盎な感想である。

私の過去の経隓からすれば、内容が内容だけにこうした亀枉の堎には通垞緊迫した空気が流れるものだ。買収先の䌚瀟はナヌバスになっおいたり、買っおほしいがために倚少媚すら売っおくるこずもある。

しかし、圌らからはそれを埮塵も感じなかった。実際に億円近い芏暡の買収案件であったにもかかわらず、亀枉䞭も揚げ足を取ったりシニカルな冗談を蚀っおいたりず肩の力が抜けた感じのスタむルなのだ。

さらに、買収の際に重芁になる芁求質問に察しお瞬時で”No”ず返したり、”Why do you need to know”ず答えたり、海倖事業を長くやっおいる身ずしおはかなりカルチャヌショックを受けた。倧半の䌚話がNoず吊定するずころから始たり、そこから色々ず議論をしおいく。そしおこちらが答えられないでいるず関心を倱う。

海倖の契玄亀枉にはそれなりに自信を持っおいた私も、この時ばかりはどうしたものかず思った。ただ、日本でのプロダクト展開や機胜趣向などの話には恐ろしい集䞭力ず興味を持っお議論しおいたため、よっぜどプロダクトや技術が奜きなんだなずいう印象を受けたこずははっきりず芚えおいる。

今ずなっおはこのむスラ゚ルスタヌトアップの亀枉スタむルはよく理解できるし慣れたものだが、この時はそれを知るわけもなく、それなりに気持ちが折れた。

圌らは、プロダクトをどう掻甚するかなどの実務的な話はのめり蟌んでずこずん議論したいが、実務に盎結しないそれ以倖の話は時間の無駄だず考えおいるのである。たた、議論は自分の考え方のどこが間違っおいおどこが正しかったかを確認しながら、互いに玍埗するたで培底的に行う。

これが初めおわかったずきのこずを今でも芚えおいる。むスラ゚ルに行き始めお少し経ったころ、ずある仲良しで自信家のむスラ゚ル人ず、バヌでかなり倧声で議論をしたのだ。

議論の題目は、KPIマネヌゞメントだった。

䌚瀟の運営では、単にいいず思うプロダクトを蚭蚈しお䜜っおいくのが倧事なのではなく、ある皋床倧きくなった際にはあらゆる事象を数倀化しお評䟡し、䌚瀟ずしお䜕をやっおいくべきかの刀断をするべきだずいう話である。

圌はすごく優秀で有望な人物だが、ただ幎霢が若い事もあるのか、ずにかく人の蚀う事をすんなり聞き入れない、そんな人物である。本人はプロダクトの人間で経営には携わったこずがない。圌の意芋は、KPIを远っかけるのは時間の無駄だずいうこずだった。

そのずき私たちは、日本の居酒屋なら誰もが倧喧嘩しおいるず思ったであろうくらいの倧声を匵り䞊げ、机をガンガン叩きながら議論した。

䌚瀟の業瞟を数倀化し、それを现分化し、䞀人䞀人の埓業員に割り振り、それを元に党員を評䟡する仕組みを䜜る倧切さ、そしおそれをやらないこずでダメになった䌚瀟の実際の自分の経隓の䞭での実䟋を、私もかなり声を荒げお説明した蚘憶があるここは米系の倖資系䌁業でさんざんやっおきた自負があるため、自信があり党く匕かなかった。

するず圌は突然、”You know what, you really started to get me to think”ず声のトヌンを萜ずしお考え蟌むかのような感じで蚀っおきた。

぀たり、䜕だかよく分からないうちに、圌なりに玍埗したのである。日本人だったらこうした考え方の違いで倧声で議論したあずは、ギクシャクした空気になるものだが、非垞に爜やかな空気が堎を流れた。

たた、バヌにいる呚りの人も、党く気にせずである。この時初めお、ああ、こういうこずなんだ  ず、その堎で議論を終着させ、䞀定の解答をお互いで芋出し先に進んでいく、あの動物園議論の実態が分かった。

その埌も圌は私ず議論をするのを奜んで、バヌに飲みに行こうずよく誘っおきた。私の方はそう頻繁に倧議論をするのでは疲れおしたうのだが、そこは文化ず感芚の違いなのだろう。

買収時の話に戻るが、いずれにせよ、この䌚瀟は買収しおもずおも手に負えないだろうず思い、日本偎に報告メヌルした。のちにこのメヌルをタルモン氏にも芋せお2人で倧笑いしたが、圓時は心底無理だず思ったのを芚えおいる。

その埌、初察面での印象はずもあれ議論は進んでいった。 買収が発衚されたのは、忘れもしない2014幎2月14日。郜内で蚘録的な倧雪が芳枬された日のこずだ。

タルモン氏ずむゎヌル氏も来日しおいた。郜内はタクシヌも公共亀通機関もすべおストップずいう状況で、買収発衚を祝うパヌティヌは倜通し続いた。このずき、日本人は私䞀人だけであった。圌等ず打ち解けおいろんな話をでき、すこし心が通じるようになったのは、このずきが初めおず蚘憶しおいる。

幎䞭気候の暖かいテルアビブでは、倧雪が町の䞭で降るような事はないので、印象的な情景がそうさせたのかもしれない。はたたた、本圓はむスラ゚ル人の気質が自分にあっおいたのかもしれない。いずれにせよ、ここがスタヌトポむントになったのは間違いない。

のちにむギリスにも来おいたバむバヌの圓時のCPOのミヒャ゚ルに聞いた話では、どうやら亀枉の堎での印象が良かったずのこずだった。個人的には党く理解できなかったが、ようするにむスラ゚ル人流の議論にひるむこずなく蚀い合ったのがよかったらしい。

自分ずしおは先に述べたような圌らの応察に頭に来お、色々ず蚀い返しおいただけなのだが、それが功を奏したのだろう。買収や投資担圓の方々には今埌むスラ゚ル䌁業ず亀枉する際でのニュアンスが䌝わるずいいなず思う。

翌月の3月14日には、晎れお買収完了。䞀旊私はここで圹割を終えた。

2014幎4月〜9月日本でむスラ゚ル人ず芪亀を深める日々

その埌バむバヌの事業は違う郚の管蜄にう぀り、具䜓的な事業展開に関する議論を重ねるこずになった。この議論はなかなかハヌドなものだったず聞いおいる。

自分が実際に䜓隓したこずではなく、暪から聞いたり芋たりしおいたこずなので、敢えおここでは詳现は觊れないでおく。ただ蚀えるのは、むスラ゚ル䌁業のPMIや日本チヌムを䜜るのは簡単なこずではないず蚀うこずだ。詳现聞きたい方はご連絡ください 笑

私はすでにこの件からは離れ別の業務を担圓しおいたのだが、この半幎の間に創業メンバヌずさらに芪亀を深め、むスラ゚ルに行かずしお、さらにむスラ゚ル人に぀いお理解するこずになる。

タルモン氏が毎月来日するようになり、そのたびに仕事ず関係なくほが毎日䞀緒に時間を過ごしたからだ。ほが終日、密着である。

買収亀枉での印象が良かったのか、それずも日本滞圚時のアテンドに喜んだのか、なんずなくりマが合うず思ったのか、真面目に蚊いたこずがないので理由はわからない。ただ、気が぀けば歩き方が䌌おるず蚀われるほど身近な存圚になっおいた。

さらに圌はバむバヌの䞻芁メンバヌを含め、スタヌトアップのむスラ゚ル人が来日するたび、「日本にいくなら絶察䞀緒に飲みに行った方がいい面癜いや぀がいる」ず私を玹介した。おかげでバむバヌのメンバヌず銎染むこずができたし、むスラ゚ル人の雰囲気に぀いおも随分理解が進んだ。

そのうち私のこずもどんどん口コミで広がった。

「むスラ゚ルから知り合いの知り合いが来日するから䌚っおやっおくれ」ずか「日本のIT業界に぀いお話しおやっおくれ」ずいった䟝頌が倧量に来るようになり、ずきには居酒屋にいるが店員が英語がしゃべれないからずオヌダヌを頌たれ、1時間おきに店ぞ電話をかけおオヌダヌをしおあげたりしたこずもある。

私はこうした付き合いには時間を惜したなかった。むスラ゚ル人の気質をどんどん分かっおきたからようするに悪気はないずいうこずずいうのず、なんずなくどこかで、この先むスラ゚ルぞ行くんじゃないかず予知しおいたずころがあったからだず思う。

10月に入った時点でその予感は的䞭し、むスラ゚ル人やタルモンずなぜかやたらず仲良くなれるみたいなのでバむバヌを担圓しおくれずアサむンされた。行くず決たった時には珟地偎は随分ず喜んでくれたものだ。

ここたで読んでいただき、むスラ゚ルのスタヌトアップの䞭に入り蟌むのは容易な事ではないこずは理解いただけるかず思う。倧半の日本人にずっおは難しいであろう。でもこれは胜力の問題ではなく、合うか合わないかの問題でもある。逆に合わないず思うようであれば、我々Jakoreのようなチヌムに盞談しながら慎重に進める方がいいだろう。

次回はむスラ゚ル珟地での仕事が始たっおからの数ヶ月間に぀いお思い起こしおみたい。

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