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イスラエルのスタートアップ最前線(2)Otonomo(オトノモ)

November 9, 2017

 

Jakoreが取引をさせていただいているビッグテータ絡みの魅力的なイスラエルスタートアップ、本日はOtonomo(オトノモ)社をご紹介したい。

 

コネクテッドカーのデータ売買プラットフォームを構築した「Otonomo」

Otonomo社は2015年に創業したスタートアップで、コネクテッドカー市場への関心の高まりとともに注目を集めている。自動車メーカーなどが収集する自動車関連データのマーケットプレイスを構築し、急成長を遂げている企業である。

そもそもコネクテッドカーとは、インターネットに常時接続する機能を備えている自動車である。自動車のIT化は、自動運転や安全管理等、社会的にも非常に関心を集めている分野だ。

ここで収集される車両やドライバーに関するデータは、GPS、燃料、オイル、バッテリー、加速度、スピード、シートベルト、エアバッグ、ラジオ等、多岐にわたる。これらの大量のデータは自動車向けのアプリを作成したり、ドライバーの特性を把握することに活用できる。

Otonomoは、自動車メーカーから直接データを取得しており、自動車側に専用の機器を接続する必要はない。各社ごとのフォーマットで取得したデータを変換し、統一化した状態で提供できるようにしているため、購入者がそのまま活用できるという点も魅力である。

データの提供元となるのは自動車メーカー数社で、マーケットプレイス上でデータを買い取る取引先は自治体や企業、団体まで幅広く、すでに100社を超える。コネクテッドカーの飛躍的な普及により、今後もさらに幅広い業界での利用価値が高まることが見込まれている。

 

自動車関連のデータ活用の現状と可能性

Mckinsey社の研究(関連資料)によると、自動車関連データの市場は2030年には50兆円~80兆円規模に成長すると言われている。これは今までにない市場で、自動車会社にとっては大変な好機であり、新たな収入源になることは間違いない。また製造業と比較するとマージンも高いので、活用方法によっては無限大に可能性が広がる。

これらのデータがうまく活用されることは、ドライバーにも多大なメリットをもたらす。車の自動運転には止まらない。事故率の低下や関連する情報の提供、保険やメンテナンスにかかる費用の低下など、あらゆる利便性がうまれるのだ。

実際に米国ではすでに自動車データの活用が始まっており、保険会社や広告会社などがサービス向上やコスト削減に積極的に活用させている。

日本でもいずれ近い将来にはそれが起こるだろう。しかし、俗に言う自動運転につきものとなる自動制御やAIモニタリングなどの全ての基礎となるのはビッグデータであり、これがなければAIも何もあったものではない。まずはデータをいかに有効活用できる環境、仕組みを作るかが肝なのである。

いま、この事情を深く理解している大手IT企業はこぞってデータを収集し、新たな市場で独占的な勝者になるべく準備を進めている。

 

自動車産業に新しいビジネスの風を巻き起こす

とは言え、やはり実際に自動車を製造する自動車メーカーにこそ、より安全で利便性の高い車を開発してほしいところだ。そのためには、自動車会社がよりデータを活用しやすい環境を整えることが必要になる。

Otonomoのビジネスはまさにそこを理念としている。

”製造業の自動車メーカーが苦手とするITのソフトウエアエンジニアリングを請け負い、裏方に徹する。”

Otonomoがデータ管理や販売のバックエンドを担うというコンセプトには、あくまでメーカーが本業に集中できるようにという背景があるのだ。これには非常に共感できる。私達もCEOのBenを含めた経営陣と同じ気持ちであることから、ぜひ頑張ってほしいとサポートしている。

自動車産業の未来にとって、今、こうしたビッグデータを有効活用できる環境や仕組みを提供することは非常に大きな意義がある。一般にはデータを外に出すのは嫌なものである。そんな業界でデータ売買のプラットフォームを構築し、運用するのは非常に困難なチャレンジであったはずだ。

しかし、彼らは売り手と買い手の望むものを研究し、買い手市場の可能性を探り、データ売買の実現に必要な機能はなにか、一歩ずつ実現に近づけて行ったのだ。Otonomoは自動車業界において自動車メーカーと共存し、自動車というハードの売買以外に、データの売買という新たなビジネスを推進しているのである。

前回SimilarWebの時でも書いたが、嫌われ役を買って出て自由競争を促進し、世の中を変えていってやろうと超巨大プレイヤーに立ち向かう考え方は、やはりイスラエルスタートアップならではだと思う。

しかも、ビジネスの姿勢は非常に挑戦的なOtonomo社であるが、社内スタッフは本当に心温かい人達が多い。お互いで助け合いながら、補完し合いながら業務を遂行しているところが非常に印象的である。そんな大局的な視点で働く雰囲気も、Otonomo社がイスラエルスタートアップらしく、魅力的なところだ。

 

ご参考:Otonomo社が取り上げられている記事

「Otonomo raises $25M to help automakers make money from connected cars」〜techcrunch 2017年4月17日

「TU-Automotive Detroit 2017レポート:コネクテッドカーがもたらす自動車データ流通の衝撃」〜MONOist 2017年6月22日

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