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【IVCレポート】イスラエルのハイテク企業資金調達動向(2019年第1四半期) - 128件のディールで計15.5億ドルの資金を調達(後編)

>>> 前編はこちら

ディールの種類ごとにみた資金調達

VCに支援された71件のディールはより多くの資金を集め、2019年第1四半期には13億ドルに達した。過去最高額の調達が行われた2018年第4四半期と比較すると減少したものの、2014年から2018年の四半期平均と比較して高額であった。その他の57件のディールでは計2.47億ドルを調達しており、近年のVCに頼らない資金調達傾向を反映していると考えられる。この2種類のディールの割合はそれぞれ前者が56%、後者が44%と、以前から続くシェアの割合を維持している。

 

牽引するセクターと選り抜きのテクノロジー分野における資金調達

2019年第1四半期では、イスラエルのハイテク市場で最大の分野である「IT&ソフトウェア」分野では57件のディールがあり計6.6億ドルを調達した。また「通信」の分野では DriveNets社が1.1億ドルの際立った資金調達が1件あり、今期の調達総額の上昇に影響を及ぼした。

「ライフサイエンス」分野では2014年から2018年までのディール数と同様であり、安定した傾向が続いた。この分野における資金調達総額2.6億ドルは、2018年第4四半期の3.15億ドルに比較すると減少したが、例年の平均的な調達額よりもわずかに高かった。

IVCリサーチセンターの研究責任者であるMarianna Shapira氏は「資金調達活動は引き続き活発で、特に人工知能およびビックデータの分野では、シリーズAからCの間での中規模(500万ドル〜2000万ドル)な資金調達が顕著である。この傾向は、継続的な投資によって生じている。ディールのおよそ60%は、投資家の既存の投資ポートフォリオ内で行われた(昨年の平均は約50%)。投資家は主に自身の投資先企業を育てることに集中しており、ミドルステージの企業が2019年第1四半期の資金調達の43%を集めた」と述べている。

「AI(人工知能)」分野の企業は51社が今四半期だけで計5.99億ドルを調達しており、30社が3.69億ドルを調達した2018年の第1四半期から増加傾向が続いている。ほとんどの投資がアーリーステージ(シード〜シリーズA)に集中した。

そのほかのテクノロジー領域、例えば「サイバーセキュリティ」分野や「フィンテック」分野などの資金調達は、2019年第1四半期では例年の平均的な金額に留まった。

表3:3種類のテクノロジー領域におけるアーリーステージ(シード〜シリーズA)の ディール件数推移(2014年Q1〜2019年Q1)

 

方法論(Methodology)

本IVCレポートは、イスラエルや海外のVC、投資会社・コーポレート投資・インキュベーターおよびエンジェルといった投資家から、イスラエルのハイテク企業への投資を調査したものです。本レポートは431の投資家(60のイスラエルVCファンドとその他の組織)への調査に基づいています。「アーリーステージ」とは、成長過程にあり、まだ市場に製品を提供していない段階のハイテク企業のことを指します。

IVCの調査では、イスラエルのハイテク領域において調達された資金の総額(VCに支援されたラウンド、つまり最低1社のVCがラウンドに参加しているラウンドと、VCに支援されていないラウンドの双方を含む)を扱っています。また、各企業が直接的に受けた投資と、株主間での取引によって生じた資金が含まれています。多くの企業が複数のクラスターに所属しており、分野・領域に関連したデータはクラスターごとの見解が必要です。

 

資料ダウンロード

資金調達の動向に加えて、イグジット情報などのイスラエルのスタートアップエコシステムに関する資料が以下よりダウンロードが可能。

興味のある方はぜひご覧ください。

資料ダウンロードはこちら:https://www.jakore.com/materialdl


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