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イスラエルで法人を設立するのに必要なものとは

January 29, 2018

 

今回、現地子会社法人の設立という経験をするなかでいくつか気づいたことがある。

イスラエルへの進出を考えている方にはぜひ知っておいて欲しい情報なので、今日はイスラエルでの法人設立の特徴についておしらせしたいと思う。

 

日系企業がイスラエルに子会社法人を設立する場合の流れ

 

私はこれまで20カ国近くの国での法人設立に携わってきた。その経験からみて、日系企業がイスラエルに子会社法人を設立する手続きそのものは他国より楽な方だと思う。

 

どこの国であっても法人を設立して会社を運用していくことに変わりはない。イスラエルだけに特異な要件があるわけではなく、必要な段取りは以下のとおり、ごく一般的なものである。

 

・法人登記

・法人銀行口座設立

・ビジネスライセンス/トレードライセンスの有無

・税務支払い事業者申請

 

ただ、イスラエルでは資本金制度という縛りがないため、0円でも手続きが可能なのだ。(ただし、当然設立にあたっての登記費用等は10万円弱かかる)

手続きも必要書類さえ揃っていれば、早ければ2週間弱で完了する。

 

現地での登記に必要な事項を記入した各種書面を集めて申請するだけのプロセスである。外国企業の子会社の場合は、手続きに日本の親会社の各社登記簿と会社存続証明書が必要となる。これを英訳したものを公印(アポスティーユ)し、日本の弁護士もしくは公認会計士に英語で証明書を発行してもらう必要がある。(この弁護士の協力を取り付けるのは、大企業であればそんなに問題はないが中小企業は大変である。)

 

資本金も不要、必要書類もシンプル。

「なんだ、それなら簡単に設立できそうだ!」と思われるかもしれないが、勢いづくのはまだ早い。意外にも細かい制約があり実運営で負担になりかねないので、注意しなくてはならない。

 

イスラエル子会社法人設立における制約と注意点

では、具体的にどのような制約・注意点があるのか見ていこう。

 

1.手続き上の壁

 

 ・書類自体はシンプルであるが、多くの書面で使う言語はヘブライ語である。例えばAoA (Article of Association = 日本で言う定款)はヘブライ語が必須となる。

 

 ・当局の担当官はあまり英語が堪能ではない。基本的にヘブライ語を話す者がいないと厳しい。

 

 ・日本側の手続きとイスラエル側での手続き両方があるため、両国で信用のある弁護士を雇う必要がある。特に申請にあたっては、イスラエルの弁護士(資格保有者)が絶対に必要となってくる。(Viberでジェネラルカウンセルをやっていた時代、多くのイスラエルの法律事務所と仕事をしたが、日本の会社法の仕組みを理解している弁護士はまずいない)

 

2.制約

 

イスラエル側で定められている制約事項に以下のものがある。

 

 ・各種書類を受取るにあたり、イスラエルの住所を持っていなければならない

 

 ・イスラエル人でないと、急に銀行口座を作るのは難しい

 

 ・税金を納めるために、イスラエルのレジデンシ―要件を満たす必要があり、現地に人を置いておかないと困難である

 

やはり資金のやりくりや納税などお金の管理に関わる部分は重要である。信頼性を担保するため、適切なイスラエル人が必要になるのだ。そして法的書面は主にヘブライ語で記述されているので、ヘブライ語の読み書きに不自由しない人も必要である。結果として、常時信用できるイスラエル人を採用しておかないと難しいのである。

 

そして、日本側でも気にしなくてはいけない事情がつきまとう。

 

中東の政治情勢からの影響である。そもそもアラブ諸国との取引が多い会社では、イスラエルとビジネスで付き合うのは難しいだろう。イスラエルへの渡航経験のある方はご存知だろうが、イスラエルでは入国審査の際、パスポートにその印を押されない。”色”がつかないようにという配慮からである。イスラエルと仕事で深く関係するなら、その国際情勢に気を遣っていくというリスクが生涯付きまとうのだ。

 

私もバイバー(Viber)時代、イスラム教国への入国とビジネスはかなり苦労させられた。バイバーは世界中の国との仕事であったが、イスラエルでWork permit(労働許可証)とViza(就労ビザ)を取得していたため、出入りを止めるように言われた国が数か国あった。(法人をイスラエルに持ってしまった以上、これは今も変わらない)

 

3.運営上の注意点

 

どこの国に法人を設立する際にも関係してくることだが、タックスプランニングはしっかりと行わなくてはいけない。二重課税になったり、イスラエルの高いVAT(17%近い)を支払うことになったりしてしまう可能性がある。特に個人所得税はきちっとプランニングをしないと、イスラエルの所得税は高いため、構造上適用されてしまうと大変なことになる。

 

まとめ

 

イスラエルでの法人設立については私もあちこちで話を聞くが、手続き面がシンプルなので簡単だと考えられがちな印象を受ける。しかし安易に話を進めた人ほど、後々細かい制約や注意点に直面し、二の足を踏むことになるだろう。必要書類やプロセスの理解だけでなく、メンバーが文化の違いを受け容れ、いきいきと仕事をするさままでイメージできないと踏み出すべきではないと思うのだ。

 

かくいう私も心強い仲間や素晴らしい環境を手に入れ、ようやく一歩踏み出したばかり。

 

私の場合は、法務関連業務に慣れていることが幸いした。多くの国で法人設立・管理とタックスプランニングの実務を経験してきたためだ。そして現地には政府関係者などにもコネクションを持っているイスラエル人のヨニーがいることで、今回の法人設立もスムーズに進めることができたのだ。

 

今回は、Jakoreの子会社設立という節目にあたり、今後イスラエルへ進出しようとしている方に考えていただきたく、法人設立のノウハウをテーマとした。参考にしていただけたら幸いである。

 

 

Jakoreではイスラエルでの法人設立やタックスプランニングに関する相談もお受けしています。

悩んでいるという方はお気軽にお問合せください

 

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