【IVCとの提携】日本におけるイスラエルスタートアップの情報をオープンにする

今週のブログは、IVC Research Centerについて書こうと思う。3月5日の日経新聞朝刊にも掲載していただいた通り、我々Jakoreは日本におけるオフィシャルパートナーとして業務提携を行った。どういった会社なのか、また提携の背景についてお伝えしたい。

IVC Research Centerとは

IVC Research Center(以下、IVC）は1997年に設立された会社で、イスラエルのハイテク産業に特化した企業情報、市場調査レポート、要望に応じたカスマイズレポートなどの情報サービスを提供している。日本で言うところの帝国データバンクのようなものだ。

情報収集は全て自社の専門家が行っており、20年を超える活動から蓄積されたイスラエルスタートアップ企業や投資家に関する情報の取扱数と正確性は他社を圧倒している。

現在保有しているアクティブな企業データは8,000社を超える。このデータは、現在の投資や技術のトレンドの全貌を掴むため、あるいは今後のトレンド予測にもとても有用だ。そのため国内外の政府関係機関や大手ハイテク企業、VCを含む投資家など幅広い企業や人に利用されている。

なによりも、イスラエルスタートアップについて知りたい人にとっては、イスラエルの情報提供会社の中では間違いなく、もっとも情報量が豊富で正確である。実際、メディアや政府が公表する情報の大元もIVCが提供しているのだ。

IVCのサービス内容

基本的に月間の会員制だが、なかには無料で提供している情報もある。提供している情報は以下のようなものだ。

・会社情報や投資家情報（どこに投資しているか、誰がVCにいるのか、それぞれの経歴、また会社であれば、どこがどれだけ投資しているのかなど）

・過去のExit情報や投資額など様々な情報（業界やビジネスモデルごとに取得可能）

・投資の内訳（どの国の会社や機関からいくら投資されているか）

・あらゆる業界の定期的なレポート

・イスラエルで行われている各種イベント情報（無料掲載）

別途有料で、要望に応じた個別レポート作成も可能だ。

JakoreとIVCの提携について

今回我々がIVCと提携関係を結んだ背景には、日本におけるイスラエルハイテクやスタートアップに関する情報量の少なさがある。

投資や事業・ライセンス提携などを考える日系企業にとって、イスラエルのハイテク業界に関する全体的な動向やトレンド、注目の企業や米国シリコンバレーとの違いなど知っておきたい情報がたくさんあるはずである。いま出回っている情報量では、とても十分とは言えないだろう。

何か新しいことをはじめるのに、情報やデータはとても重要だ。

私達Jakoreはイスラエルで多数の難題・揉め事を解決してきたが、ほぼ毎回「もう少し事前に多くの情報を持っていたら」という残念な気持ちになる。事前に知っていさえすれば、揉め事は起こらなかったか、起きても傷は浅かったということが殆どなのだ。

だから、私たちは必要な情報やデータにアクセスしやすい環境作りに貢献したいと考えた。今回の事業提携により目指すのは情報やデータのオープン化である。今後はこれをもっと積極的に行っていきたいと考えている。