イスラエルテック/ユニコーン企業の評価額

公開市場と非公開市場の格差

 近年、イスラエルハイテクスタートアップにおける公開市場と非公開市場の格差が拡大してきている。このことを裏付ける数字は、大規模な投資額(メガディール)を示唆し、各1億ドル以上のディールが現地(イスラエル)のハイテク分野に大きな影響を与えることを改めて示している。また、その資金のほとんどは、評価額10億ドル以上のユニコーン企業またはユニコーンになる可能性が高い企業に投資されている。しかし、この投資額の大きさには、評価額がどれくらい現実的かなどの疑問点が挙げられる。

 そこで、イスラエル企業で2020年から2021年にかけて、ウォール街でIPO(新規株式公開)を行った若手企業と数十社に及ぶユニコーン企業の評価額の変化をそれぞれ比較した。(同グループ共に比較した時期は、同じである)

 その結果、上場を果たしたスタートアップ(公開市場)の多くは、現在のユニコーン企業(未公開市場)と同じ特徴を持つことから、2つの市場に大きな類似性があるとわかる。以上より、公開市場と非公開市場間での評価額の違いは、投資家による市場への資金流入額の大きさが要因とされる。

 この原因は特に、株式のロックアップ*期間終了や、従業員や投資家が株を売却できるようになったことなどのテクニカル的な問題、ウォール街の弱気ムードが理由として挙げられる。加えて、現在のユニコーン企業の根本的な問題である評価額水準にも注視する必要がある。

 2020年5月から2021年7月の間に株式公開した24社の評価額の中央値は、当初の公募価格から15%下落した。公開企業の評価額には、いくつかのSPAC*案件が含まれており、これらのディールを除くと評価額の低下は、はわずか9%であった。同時に、ユニコーン企業31社の評価額の中央値は、2019年から2021年の最新の資金調達までの間に、327%増加した。


*ロックアップ:当該株式の公開や売り出し後の一定期間、市場で持ち株を売却してはいけない制度

*SPAC(特別買収目的会社):未公開会社・事業の買収を目的とする会社


表1:イスラエル公開企業の評価額


表2:イスラエルユニコーン企業の評価額


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