【スタートアップ深層】imVision - APIの異常検知・管理プラットフォームを開発

February 24, 2020

毎年1000社近いスタートアップ企業が誕生するイスラエル。革新的な技術やプロダクトを生み出し、世界から注目を集めているスタートアップの中から、特に「自動車・ヘルスケア・IoT」という3つの領域でイノベーションを起こしている企業に焦点を絞って取材を行った。 

 

今回は、imVision Technologies 社に彼らの創業過程や事業戦略、今後の展望、さらには日本市場への思いや本音を聞いた。 【前編:スマートフォンユーザーの行動パターンを理解するAIエンジンを開発】はこちら

 

 

※ 本記事は、JETROのイスラエル現地パートナーとして「Global Acceleration Hub」プログラムの一貫で作成され、2020年2月にJETRO Innovationに掲載されました。PDF版が記事下部よりダウンロード可能です。

imVision Technologies(https://www.imvisiontech.com/

Mr. Sharon Mantin(CEO)

 

 

APIの異常検知・管理プラットフォームを開発

 

 イスラエルのテルアビブとラマトガンに拠点を置くimVision Technologies社(以下:imVision)は、AIベースのAPIセキュリティプラットフォームを提供している。同社は、自然言語処理(NLP: Natural Language Processing)をAPIの解析に応用することで、企業に多大な影響を及ぼす危険性のある重要な異常を自動で検知するプラットフォームの開発に成功した。

 

 今回は、CEOを務める Sharon Mantin氏に取材を行った。

APIへの攻撃が主流となる一方、サイバーセキュリティソリューションは不足している

 

「リサーチ・コンサルティング会社のGartner社によると、2022年までに、APIへの攻撃が最も高い頻度で発生するようになると予想されています。APIに対する攻撃が行われた場合、情報漏洩は企業のWebアプリケーションから発生するでしょう。一方で、APIを守るセキュリティ技術は、十分に普及しているとは言えません。これは非常に危険な状態です。」とMantin氏は警鐘を鳴らした。

 

 

 同氏は、インターネットやサイバーセキュリティの領域で20年以上の経験を持つ。前職で製品開発やマーケティングのトップを務めたのち、imVisionを創業した。

自然言語処理の技術をAPIの異常検知に応用

 

 imVisionは、APIの仕組みと自然言語処理の類似性に着目し、高い精度で異常を検知することができる技術の開発に成功した。APIは、コンピュータプログラムの機能を、外部の他のプログラムから呼び出して利用する際に用いられる。コンピュータプログラム同士の「対話」という点が自然言語処理と似ているとSharon Mantin氏は述べる。

 

 

 「対話とは、例えばQ&Aセッションのようなものです。特定の話題についてやり取りをする際、言葉(文法)やその処理が予め決められています。このやり取りを監視することで、システムに多大な被害をもたらす危険性の高い、重要な異常を見つけることが可能にしました。これは、統計的なデータを元に異常を検知するサイバーセキュリティとは一線を画しています。」

 

 同社が開発し特許を取得した異常検知・管理プラットフォームは、APIを「言語」と捉え、データの内容や文脈、ビジネスロジックに関する「ふるまいのモデル」を自動的に構築・学習する。

 

 「弊社の強みは、非常に精度が高いということに加えて、高い説明可能性が挙げられます。説明可能性とは、検知した異常について、異常と判断した根拠や、その異常が及ぼしうる影響の大きさを人間が理解できる形でAIが説明することができるということです。これによって、企業の情報システム担当者は、対策に優先順位をつけることができます。」

カスタマーには、Fortune Global 500にもランクインする日本企業も

 

 imVisionは、既に700社以上の企業とパートナーシップを結んでおり、その中には日本企業も含まれている。日本企業は特に、モバイル事業やファイナンス事業、コネクテッドカーなどの分野で事業を展開している企業が多い。5Gの普及は、APIによるオープンなアーキテクチャがより浸透し今以上に用いられることを意味している。

 

 「弊社の当面の目標は、より多くの事業領域でカスタマーを獲得し、売り上げを伸ばすことです。同時に、APIのマネジメントなどに関わっている企業とタイアップし、ソリューションのスケーラビリティを高めることができる機会を模索しています。」

CEOから日本企業に向けたメッセージ

私たちは既に日本市場に参入しており、私たちの技術が人々の生活をどのように変えることができるかを模索しています。私自身、日本人の持つ高いプロフェッショナリズムを尊敬しています。イスラエル人が得意とするイノベーションと日本人のプロフェッショナリズムが組み合わさることで、より安全で信頼のおける製品を生み出すことができると信じています。

 

◆ 本記事はJETRO Innovationに掲載されました。

◆ PDF版の記事ダウンロードはこちら

◆ 2月は2社に取材を行っており、PDF版では2社まとめて紹介しています。

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