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平戸が見てきたイスラエルのビジネスカルチャー

July 3, 2017

 

多くの海外事業に携わってきた経験から、ちょっとした文化的な違いには驚かない。そんな私も、イスラエルのハイテクスタートアップのビジネスカルチャーには面食らい、戸惑ったものだ。

 

ここは動物園?!衝撃的な社内コミュニケーション

もっとも私が衝撃を受けたのは、あらゆる物事が決められていく合意形成プロセスや打ち合わせそのものの様子だ。第一印象は「動物園」である。今ではバイバーメンバーやイスラエル人投資家との笑いぐさになっているが、”Oh my, I feel like I’m in a zoo”というのが正直な感想だった。

日本では定例会議など一定の会議体があり、打ち合わせは活発に議論するというよりも事前準備(資料作りや根回し、リスク分析など)の確認を行う形式的な場であることが多いのではないだろうか。そして会議に遅刻は厳禁で、少しでも遅れる場合はお詫びの通知を送るのが常だと思う。

イスラエルのハイテクスタートアップでは、こういった光景を見ることはまずない。話したいときに相手をつかまえてその場で議論するスタイルだ。

仮に会議をセッティングしても、お互い言いたい事を徹底的に言い合っただけで、最後はこの会議は何だったんだろうと思うことも珍しくない。それも、だいたい大声で言い合っているので、最初は喧嘩しているようにしか見えなかった。

ただ驚くべきことに、こうしたコミュニケーションから彼らなりの合意形成がそこでできているのだ。その合意をもとに何をやるべきかを自分達で判断し着手していくのである。

後日「あの件についてだけど…」と確認してみると、「ああ、あれはこの前の会議で~進めるように合意しただろ」と言われ、キョトンとしてしまったことが何度もある。

もちろん資料の誤字脱字も気にしない。本質さえ正しく合意できるものであれば、それ以外の細かい事は取るに足りないと考えるのだ。

 

アポ取りが困難。事前に物事を決めたがらないイスラエル人

私がなかなか慣れなかったのは、とにかく事前に物事を決めるのを嫌がることだろう。

これはミーティングもしかりである。

日本人は事前にしっかりと打合せの時間を決め、予定通りに進めたがる。しかし、イスラエル側は大抵このやり方を好まない。好まないどころか、無視してしまう。

相手がどんなにお偉いさんだろうが、そんなことはお構いなしである。これには随分と困らされたものだ。日本側のお偉いさんとの打合せや会食でも、時間を指定したがらず平気で遅刻してきたりする。

さらに、打合せ時間を過ぎてから「今日は出られない」とカジュアルにメッセージしてくるパターンもあり、そのときのお偉いさん達の苛立ちをなだめるのはそれこそ並大抵のことではない。

今後、現地企業とアポ取りなどをやる会社はこの点を理解しておく必要がある。

まず、1ヶ月以上先のアポ取りなど諦めたほうがいい。私も現地に行く際には決まったミーティングを事前に設定しない。現地に着いてからつかまえたり、電話で当日アポを取る形式を取っている。

郷に入っては郷に従う、だ。これが彼らのやり方なのだから、いちいちイラついても仕方ない。

 

本気ならトップアプローチは辞さない

イスラエルではすべてがカジュアルで、組織もフラットである。日本では考えにくいことだが、具体的な要件があり相互にメリットがある事については、相手の社会的な地位を考えずにアプローチできる。

いい例が、バイバー買収の成り立ちである。これはどこかからの紹介ではなく、シンガポールにてCVCを仕切っている私のよき友人であるSaemin Ahn氏がプロダクトに惚れ込み、飛び込みでCEOに会い意気投合し、そこから始まった関係である。

イスラエルではKnock on the doorアプローチは特に問題ない。むしろ、魅力的な会社やプロダクトとの出会いは、仲介を通さず自分でアプローチするものである。

何をしたいか、どういった技術を取り込みたいか、どういった会社と提携・投資したいかが何となく見えていて、さらに短期間でそれを進める覚悟があるのであれば、おそれずキーマンへ直接アプローチするべきだ。

ただし本気度が薄く、ちょっと聞かせてほしいというアプローチは歓迎されない。

まだ調査ステージにあったり、そこまで真剣にイスラエルの技術へ投資や提携を考えていない場合には、Knock on the doorアプローチはオススメしない。現地の事をよく理解している仲介やVCなどを活用すべきだ。

なぜなら、イスラエルハイテクスタートアップは非常に狭い世界で、横のつながりが強いからである。ひやかしで情報だけ取りにきたり、色んな人にいい顔をしてリップサービスをしていると、現地のエコシステムでたちまち悪評が広まってしまうから要注意だ。

カルチャーショックを受けたことは他にもたくさんあるが、顕著と思われる例を3つ紹介した。これからイスラエル企業との事業連携を考える人にとって、知っておいて損はないだろう。

 

ビジネスカルチャーだけでなく、イスラエル人の気質(性格や特徴)にご興味の方はぜひ次の記事も読んでみてほしい。
『平戸の見たイスラエル人の性格や特徴』

 

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